薬用植物園・北方系生態観察園担当

概要

漢方薬学概論(講義概要)
西洋医学と対極に位置する東洋医学。それが漢方である。足りないモノを補い(補剤)、必要以上に多いものは排する(瀉剤)。その根源をなすのが、人間を生かすための生命エネルギー「気」という概念である。この概念を理解し、補気剤、理気剤、補血剤、利水剤などの基本的漢方方剤について解説する。 中国で形成された伝統医学は、日本に伝えられ、改変され、日本漢方となった。この日本漢方は、明治維新前の医療の中心であったが、その後、医療の改革により衰退した。しかし、近年、西洋薬にない効果を持つ漢方薬が見直され、患者の症状を総合的に判断し、経験に基づいて各種生薬を配合した方剤を用いて治療を行う日本漢方は、現代医療の中で多方面に利用されることになった。現在148の医療用漢方処方が健康保険に適用されている。医学部では「東洋医学」の講義をスタートした。本講義では、漢方の基礎ならびに処方の理解と運用方法を説明し、臨床例を示して理解を深める。

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