生体機能・病態学系 歯科麻酔科学

教育概要

第4学年講義(前後期必修)

【概 要】
歯科麻酔学は歯科治療の安心安全を支える臨床・学問体系である。歯科麻酔学の扱う領域は、全身麻酔法、局所麻酔法、精神鎮静法、ペインクリニック、及び救命救急処置、緩和医療にまで至る。さらに近年、高齢化に伴う疾病構造の変化による有病者の歯科治療時の患者管理や、全身的偶発症への対応を身につける。これらの領域に関連する生理学・薬理学・解剖学・生化学(呼吸・循環・神経・代謝など)を結びつけながら歯科麻酔学を学修する。

【学習目標】
全身管理医学としての歯科麻酔学について系統的に学び、局所麻酔法、全身麻酔法(術前・術中・術後管理、日帰り全身麻酔、心身障害者の麻酔、小児及び高齢者や障害者の麻酔を含む)、精神鎮静法、ペインクリニック、歯科治療時の全身的偶発症への対処、及び救命救急処置について説明できる。

第5学年実習(前後期必修)

【概 要】
第4学年の歯科麻酔学系統講義で学修した内容が、実際の臨床の現場でどのように生かされているのかを学ぶ。臨床見学では症例から学ぶことを最も重視する。全身麻酔と鎮静法とそれに伴う周術期管理、口腔顔面領域の疼痛、動きの障害を治療するペインクリニックの症例を通して、歯科麻酔の学問体系がどのように臨床応用されているのか理解し、説明できるようにする。周術期管理では、実際に患者さんのバイタルサインの計測を担当してもらう。このほかシミュレーション実習として局所麻酔注射法、歯科治療偶発症発生時に対応できるように心肺蘇生法(CPR)から自動体外式徐細動器の使用、気道確保法、点滴注射、救急薬剤の投薬までを適宜訓練する。歯科麻酔学を用いて歯科治療の安心安全を支えることに貢献できるようにする。