2009(H21)年度
自然科学実習

「実習」  薬学部 第1学年前〜後期   2単位 必修


担当者 (物理学)  教授 小野正利   教授 橋本 昇  教授 渡辺秀樹
      (生物学)  教授 樋口孝城  教授 国永史朗  講師 近藤朋子
      (化学)   教授 高橋 大   教授 武智春子
  准教授 久保勘二
<全体目的>
    物理系、生物系、化学系の実験を通して、自然科学的なものの見方、考え方を身に付けるとともに、さまざ
まな実験の基本操作、実験実施上のマナー、実験結果の取り扱い方、実験報告のまとめ方などの基本的事項の
修得を図る。
<教科書>
○ 「物理学実験・実習(物理学系)」 小野・橋本・渡辺共著
 「自然科学実験(生物系)プリント」
 「自然科学基礎実験(化学編)」三共出版

<参考書>
* 「基礎物理学実験」 培風館
* 「医学歯学のための物理実験」 集文社
* 「教養生物学実験」 共立出版
* 「実験を安全に行うために」 化学同人


<講義内容>   1回〜10回までのガイダンス、物理実験の部分を示します。


項目 授業内容・目標 担当者
 1   ◎<全体のガイダンス>

 
 ●自然科学実験の趣旨および内容、日程等の説明。

 





 ◎<物理系実験ガイダンスと
   基礎測定>
  1.副尺の原理の説明
  2.ノギスによる円管の外径
   と内径の測定。

 ◎
<物理系テーマ別実験>








 (1)単振り子




 (2)液体の密度




 (3)ヤング率





 (4)表面張力




 (5)音波の波長と振動数




 (6)固体の比熱


 (7)分光器による屈折率の測定 



 (8)気柱の共鳴



 (9)交流の周波数




 (10)交流回路




 (11)ブラウン管オシロスコープ








 (12)露点湿度計



 (13)光の波長





 (14)固体の比重

 ●測定の基本となる長さの測定を行い、測定値
  の処理の方法を知る。




 ●
12個の実験テーマが用意されている。8週に
   渡って毎週の実験日にそのうち一つの実験テ
   ーマ を 2〜3名で実施する。各人は8個の実
   験テーマを実施することになる。実験テーマの
   実施順,及び共同実験者は予め指定されて
   いる。
    なお,毎回,実験環境(室温,湿度,気圧,
   天気)を記録する。

 ●装置: 単振り子,他。
   単振り子の周期を測定して,重力加速度を求
   める。
   測定する物理量: 振子の糸の長さ,周期。

 ●
装置: ヘアーの装置,他。
   5%,10%,15%の食塩水の密度を求める。
   測定する物理量: 液体の温度,ガラス管内の
   液面の高さ。

 ●
装置: ユーイングの装置,他。
   金属棒のヤング率(伸びの弾性定数)を求める
   (鉄,銅,真鍮のうち1本を選ぶ)。
   測定する物理量: 資料棒などの長さ,ダイア
   ルゲージによるたわみ。

 ●
装置: デュヌイ表面張力試験器,他。
  金属円環を溶液に浸して鉛直上方に引き上げ
  るときの力を測定することによって表面張力を
  知る。

 ●
装置: パソコン,マイク,音叉,他。
   音叉や人間の声など様々な音源が出す音波
   の波形を観察し,波長や基本振動数を求めて
   みる。

 ●
装置: 水熱量計,他。
   混合法により真鍮棒の比熱を測定する。

 ●
装置: 分光計,他。
   分光計の構造と操作方法を知り,プリズムの
   Na スペクトル中の黄色の光に対しての屈折
   率を求める。

 ●
装置: 気柱共鳴実験装置,他。
   気柱を音叉の振動に共鳴させて音叉の振動
   数を知る。

 ●
装置: モノコード,他。
   弦(細い銅線)に商用交流を流し,磁石を近づ
   けて弦に定常波を発生させる。その時の波長
   を測定して,交流の周波数を知る。

 ●
装置: スライダック,コイル,コンデンサー,
   他。
   電流と電圧を測定することにより,交流回路
   でのオームの法則を理解する。

 ●
装置: オシロスコープ,発信器,他。
   オシロスコープのトリガー動作の原理を理解し,
   取り扱いに慣れる。このため
   (1)直流電流の測定
   (2)正弦波の観測
   (3)リサージュ図形の観察
   (4)2つの正弦波の位相差の観察
   を行う。

 装置: オシロスコープ,発信器,他。
   露点を求めることにより,空気中の相対湿度を
   測定する。

装置: 分光計,透過型回折格子、回折格子
      支持台、
   光源ランプ(Hg、Cd、Na)
   分光計を用いて、回折格子の格子定数から
   線スペクトルの波長を測定する。

装置: 電子はかり式比重計
   電子はかり式比重計の操作方法を知り、
   資料(鋼板、亜鉛板、アルミニューム板、鉄板、
   鉛板)の比重を求める。
渡辺秀樹














橋本 昇




橋本 昇




小野正利





小野正利




橋本 昇




渡辺秀樹


小野正利




渡辺秀樹



橋本 昇




渡辺秀樹




渡辺秀樹








小野正利



小野正利





小野正利

10  ◎<補充実験及び再実験>  ●実施が予定されている実験テーマのうち,やむを
  得ず授業を欠席したことにより実施できなかった人
  が行う。また,出席はしていても結果が思わしくない
  と判定された人,再度実験を希望する人が行う。
   これらの実験の実施日,共同実験者は別にまとめ
  て事前に指示する。
小野正利
橋本 昇
渡辺秀樹
11



20
 ◎ 生物系実験  生物系シラバス参照
樋口孝城
国永史朗
21



30
 ◎ 化学系実験  化学系シラバス参照 高橋 大
武智春子

<到達目標>

   物理量の測定に慣れる。特に、副尺の原理を理解する。 
   測定における誤差の影響についての理解を得る。
   数値の取り扱いに慣れる。
   顕微鏡の使い方を覚える。
   顕微鏡で観察したさまざまな細胞などの形態を記憶するとともに、それらの諸特性を理解する。
   動物の解剖の仕方を覚えるとともに、諸臓器・器官の形態的・生理的特長を知る。
   化学物質の取り扱い、実験操作上の留意点、実験実施上のマナーなどを体得する。
   化合物やイオン相互の反応Jに関する正確な知識、定量的な関係、化学の系統的な組み立てや法則性を理解する。
   操作の理由、化学反応の機構および各テーマの理論的背景を考察できるようにする。  
 


<評価方法>
 ◇  実験時臨む態度、レポート、筆記試験などを総合して評価する。なお、全テーマの実験を行うことを原則
    とし、実施していない実験テーマがある場合には履修を認めない。  
 


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