同窓生からのリレーエッセイ 介護Vol.5

 氏名    金井 正樹 (かない まさき) 
 卒業      札幌医療福祉専門学校 介護福祉学科 4期
 担任     丹野 和子 先生 
 現職    社会福祉法人 帯広市社会福祉協議会 係長 (地域包括支援センター)

 

将来、自分はどのような職業に就いているのだろうか?帯広の高校に通っていた私は、先のことさえ考えられるはずもなく、平凡な高校生活を送っていました。周囲が勉強しているなか、一生懸命昼夜問わず遊んで過ごしてしまいました。

しかし、どうしても札幌に出たかった私。あるとき、帯広市内で行われた学校説明会にリクルートの学校紹介の本を片手に参加したときのこと。恥ずかしながら、このとき初めて「介護福祉」なる分野があることを知り、これからの時代は福祉だと意気揚揚に「憧れのサッポロ」への進学を決意したことは今でも忘れません。

 

 学生時代は、麻生でひとり暮らしを始め、女の子と遊ぶことを夢見る・・・けど、とにかくお金がない。介護実習もあるのでアルバイトもろくにできず、生活を賭けて一発逆転の「パラダイス」(←パチンコ屋)に通っていたことを今も懐かしく思い出します。あと、同級生の誰もが覚えていないと思いますが、実は2年生の時クラスの副委員長でした()

 

 卒業後は、平成74月から社会福祉法人帯広市社会福祉協議会で介護福祉士としてお世話になり、早22年目。当時は珍しかったと思いますが、在宅介護(訪問介護)の分野で仕事をすることになりました。まだまだ、介護福祉士の知名度もさほど高くなく、経験値が勝る時代。大変なのによくも辞めずにやってきたなと我ながらつくづく思います。

 

 福祉の領域が大きく変動した2000年以降、介護支援専門員の資格を取得。その後、現在の職場に在籍のまま、東北福祉大学の通信教育課程で社会福祉士を、日本福祉学院の通信教育課程で精神保健福祉士を取得し、晴れて福祉士トリプルクラウンとして、現在は地域包括支援センターの業務を行っています。主に、地域ケア会議の開催などを担当しています。

 

(市内のケアマネさん方。先輩方の前でガチガチに緊張してお話しさせていただきました。)

 

 自分自身、この仕事を続けていくのに必要なのは、ネットワーク(ここでは人とのつながりという意味で)じゃないかなと感じています。仕事は人から教わることができますが、人とのつながりは先輩方から引き継ぐことはなかなかできません。ネットワーク構築なんて言葉を最近よく耳にしますが、実際に利用者の個別支援の場面でも、地域福祉の場面でも、昨今構築が推進されている地域包括ケアにおいても、地域住民や関係者、専門職とのつながりや関係性がとても重要な要素なのだと実感しています。

 そんなことも考えつつ、地元では職能団体の運営協力に参加させていただくなどを通して、社協関係のつながり以外にも、ケアマネとのつながり、社会福祉士とのつながりなどを大切にし、幅広く多くの仲間に支えられている感じで毎日の業務に取り組んでいます。3年前からは、巷で有名な「RUN伴」のイベントで十勝地区の実行委員を担っています。おかげで全道各地にRUN伴つながりのさまざまな知り合いが増えました。

 

 

 

 

(今年も職場で参加しました。普段は走りません!)

 

 あの頃と何一つ変わっていない気がしますが、よくよく考えてみれば、第2号被保険者でいわゆる「初老」。介護福祉の取り巻く環境はこれからもさらに変遷していくことになるかもしれませんが、札幌医療福祉専門学校に恥じぬよう、初老に負けず、誇りとプライドを持てる仕事であることを探求していきたいと思います。 




20161114

 次回エッセイは…    


                                                                                                                     

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