病院で働く相談のおしごと体験講座(社会福祉部会後援事業) 

日時 令和元年1022日(火・祝)14:0016:00
参加 高校生14名 保護者5名 他1名(計20名)
会場 札幌あいの里キャンパス   北海道医療大学病院
        (札幌市北区あいの里25丁目)
主催 北海道医療大学  後援 一般社団法人北海道医療ソーシャルワーカー協会 
 

医療の現場で働く者として直面しがちな課題に「医療ソーシャルワーカーって何?」という患者さんからの問いがあります。今回会場となった北海道医療大学病院では、小・中・高校からの依頼で職業体験を実施しており、年間60名程の体験がありますが、「医療ソーシャルワーカーを知っている」と答える生徒は高校生でようやく5人に1人くらいです。他職種との連携の会や町内会など地域住民との交流を地道におこなっているのですが、まだまだ魅力が伝わり切っていない不全感を抱いていたところ、同じように少子化による学生減少に危機感を抱く臨床福祉学科の教員と、「福祉っておもしろい!を伝えたい!」と、現役の学生の熱い想いが、初めてのこの企画になりました。

大学では志水学科長、入試広報の三川次長、小林さん、北市病院長、さらに北海道医療ソーシャルワーカー協会の後援と多大なるご理解を賜り、巻先生ゼミを中心に8月から準備を進めました。

学生たちも卒論を前週に提出、国家試験の模擬試験というミッションをこなし、講義や研修合間の日曜の夜など打ち合わせては練り直して、なんとか当日を迎えました。

同時に卒業生がパンフレットやSNSでの周知に尽力した成果か、初開催で見通しが皆無なために申込締め切り日を設けなかった参加申込者は、感激なことに前日まで増え続け、予想外の勢いに緊張高まるほどでした。当日は20名が来院し、学生企画のアイスブレイクで笑顔が絶えない賑やかな雰囲気からスタートしました。


参加の皆さんには新人医療ソーシャルワーカーになりきって、予め学生と考えた模擬事例を介して、患者との面談の実演を見学したり、院内に配置された医師、薬剤師、看護師、理学療法士、歯科衛生士から情報収集したりと、休日の病院を存分に探検していただきました。教員や学生が、車イスに乗車した患者や各職種に扮して、衣装も現場スタッフからお借りして、実践さながらです。

特に患者役の片山先生の「どこの訛り?」と気になって仕方がない「家さ帰りたいんだ」の強い想い、「うーん、帰ってくるって言っても」と渋る息子の発言で固まる表情、「おじいちゃん、早く帰ってきて」とかわいい孫にお願いされて照れるシーンは、親近感を抱かざるを得ない瞬間でした。その患者の気持ちに寄り添うソーシャルワーカーの魅力を存分に惹きだしてくれたと思います。ナースのユニホームが似合いすぎている高橋先生も医師との引継場面が、まるで普段の業務のようで会場を引き締めてくれました。

その後高校生が院内で情報収集する熱心な姿勢やグループメンバーで協力して課題解決しようとする様子は、すでに白衣が馴染んでさえ見えました。保護者の方も複数いらしたので「チーム保護者」を結成、高校生のお子さん方と変わらぬパワーがあり心強かったです。学生とのカフェトークも盛り上がり、参加された皆さんからは、「しっかりとした学生のいる大学にお子さんが行くことに安心した」「実際の演出もあって病院見学もしながら楽しく学べた」などと声が多数寄せられ、終了後はスタッフ皆で振り返りを行ない、体験を存分に共有しました。


今回初めての企画となりましたが、現役の学生(2年、3年)、卒業生、教員、同窓会、病院などが協力しあって成功に導けた事実には本当に学生たちの活躍が際立ち、我々卒業生として母校への大きな誇りになりました。これからもっともっと医療ソーシャルワーカーへの関心が高まって、多職種理解にもつながることを願っています。
みなさんが主役です、一緒にソーシャルワークの歴史をつないでいきましょう。
                (福祉4期 吉野 夕香)



参加者のみなさんとスタッフ

                                       20191115


                                                                                                                     

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