北海道医療大学セミナーⅢ
当事者研究セミナー
【参加資格】 | 福祉関連職及び関心のある方 |
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【定員】 | 50名(申込先着順) |
【受講料】 | シリーズ受講料:3,000円(各回:2,000円) シリーズ受講料振込期限:8月26日(水) |
1回 2015年9月13日(日)13:00〜16:00
開講会場 : 札幌サテライトキャンパス
ホームレス支援に活かす当事者研究
「ホームレスの自立の支援等に関する特別措置法」では、ホームレスの定義を「都市公園、河川、道路、駅舎その他の施設を故なく起居の場所とし、日常生活を営んでいる者」としています。現実には、そのようなホームレス状態の人達は減りつつある反面、ホームレスを生み出している社会構造などの変化により、より見えにくく、わかりにくい形で課題は社会全体に根を張りつつあるような気がします。その表れが、精神疾患を持った人たちや女性の“ホームレス化”です。
このたびは、池袋で精神疾患を持ったホームレス状態に陥った人たちの支援をしている「べてぶくろ」ソーシャルワーカーの木村純一さん、札幌で女性の支援をしている「Asyl」事務局長の波田地さんをお招きし、お話を伺います。
【第一部】13:10〜14:40
- 【講演 1】
- こころと暮らしの危機としての“ホームレス現象”と当事者研究
- 向谷地 生良(本学看護福祉学部教授)
- 【講演 2】
- 女性サポートAsyl(アジール)の活動紹介と札幌の現状
- 波田地 利子(女性サポートAsyl事務局長)
- 【講演 3】
- 池袋における精神障害を持つホームレス支援の現状から
- 木村 純一(コミュニティホームべてぶくろ ソーシャルワーカー)
【第二部】14:50〜16:00
- 〈ワイガヤシンポジウム〉
- ホームレス支援の新たな課題としての“こころ”の支援と当事者研究
- コーディネイター:向谷地 生良
- コメンテーター:波田地 利子・木村純一・杉森ひとみ(女性サポートAsylスタッフ)
向谷地 生良(本学看護福祉学部教授)
むかいやち いくよし/1955年生まれ。北星学園大学卒業。78年浦河赤十字病院医療社会事業部ソーシャルワーカー、01年北星学園大学非常勤講師を経て、03年本学就任。06年より現職。専門は精神障害者リハビリテーション メンタルヘルス・ソーシャルワーク。社会福祉法人浦河べてるの家理事。
波田地 利子(女性サポートAsyl事務局長)
はたち としこ/北海道大学文学部卒。学生時代に、ホームレス支援団体の「北海道の労働と福祉を考える会」に参加するようになり、大学卒業後、NPO法人ホームレス支援北海道ネットワークのスタッフを兼ねながら、現職。
木村 純一(コミュニティホームべてぶくろ ソーシャルワーカー)
きむら じゅんいち/2013年本学看護福祉学部を卒業後、社会福祉法人浦河べてるの家を経て、池袋におけるホームレス状態にある精神障がい者支援に関わる。(株)McMedian、グループホームしずく管理者。
杉森 ひとみ(女性サポートAsylスタッフ)
すぎもり ひとみ/2014年ホームレス支援北海道ネットワークスタッフ、15年より現職、女性支援に関わる。
2回 2016年2月7日(日)13:00〜16:00
開講会場 : 札幌サテライトキャンパス
〈PD(Personality disorder)シンポジウム〉
“人間アレルギー”を当事者研究する
当事者研究でいう“人間アレルギー”という現象は、臨床の現場ではPD(Personality disorder)と呼ばれ、“大多数の人とは違う反応や行動をすることで本人が苦しんでいたり、周りが困っている”状態(厚生労働省)でありながら、ついつい“性格の悪さ”という呪縛から逃れることができずに本人も関係者も共に疲弊しやすいところに特徴があります。このたびは、PDの当事者の皆さんの当事者研究を通じて、新しい理解と支援のあり方をみなさんと一緒に考えたいと思います。
【第一部】13:10〜15:00
- PD(パーソナリティー障がい)を持つ人達への“支援のしにくさ”を考える
- 向谷地 生良(本学看護福祉学部教授)
- PDの当事者研究発表 ※5名の当事者の方に発表いただきます
【第二部】15:10〜16:00
- “人間アレルギー”の理解と支援
- 大嶋 栄子(NPO法人リカバリー代表)
- 〈ワイガヤシンポジウム〉
- PDの当事者、支援者のみなさんによるワイガヤシンポ
- コーディネイター:向谷地 生良
- コメンテーター:大嶋 栄子
向谷地 生良(本学看護福祉学部教授)
むかいやち いくよし/1955年生まれ。北星学園大学卒業。78年浦河赤十字病院医療社会事業部ソーシャルワーカー、01年北星学園大学非常勤講師を経て、03年本学就任。06年より現職。専門は精神障害者リハビリテーション メンタルヘルス・ソーシャルワーク。社会福祉法人浦河べてるの家理事。
大嶋 栄子(NPO法人リカバリー代表)
おおしま えいこ/北星学園大学大学院社会福祉学研究科博士後期課程単位取得満期退学。精神科ソーシャルワーカーを経て2002年、さまざまな被害体験を背景にもつ女性の福祉的支援を行うNPO法人リカバリー、及び運営施設それいゆを設立。北星学園大学講師。