研究所の目的

 現在日本においては、胃がん、肝がん、子宮頸がんなどの感染症によるがんの予防が進められるようになっている。また、大腸ポリープの積極的内視鏡的切除による大腸がんの予防も行われるようにはなってきた。しかしながら、その他のがんに対する臨床的に意味のあるがん予防対策はとられてはいない。その他のがんの予防対策は、あくまでも早期発見による2次予防にとどまっているのが現状である。

 本研究所は、がん殊に消化器系がんの予防を主要な研究テーマとしている。具体的には、

  1. わが国から胃がんを撲滅するための方策を策定し実行する。
  2. 生活習慣病による消化器がん発生のメカニズムの研究を行う。
  3. がん予防における検診のあり方を検討する。
  4. 消化器がん予防に関する臨床試験のデザインを考え実施する。
  5. がん予防を念頭おいて患者の診察・指導を行える内科医の養成を行う。
  6. がん予防に関する市民への啓発活動を行う。
  7. がん予防研究の人間ドックへの応用を考える。
  8. 臨床に還元可能ながん予防学についての教育、研究を行う。

すなわち、医学の基本は病気の予防であることを念頭に置いて、がんの予防に真剣に取り組む。データの羅列で終わらずに具体的なプログラムを科学的な観点から開発することを大きな目的としている。