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2010年04月15日(木) ‐ ニュース

新川詔夫新学長就任挨拶 ―新医療人育成の北の拠点を目指して―

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北海道医療大学
学長 新川 詔夫


北海道大学医学部卒業。
スイス・ジュネーブ大学助手、長崎大学大学院教授、
同大学医学部原爆後障害医療研究施設長を歴任。
平成19年6月より本学個体差健康科学研究所長・教授
平成22年4月より本学学長に就任。


医療系総合大学としての目標
~ 新医療人育成の北の拠点を目指して ~

1974年、知育、徳育、体育の三位一体教育を建学理念として創立された本学は、本年2010年で37年目を迎えました。廣重力理事長のリーダーシップのもと、「新医療人育成の北の拠点」として地域医療へ貢献する専門職能人を育成することを社会的使命とする医療系の総合大学です。現在、薬学部、歯学部、看護福祉学部、心理科学部の4学部および各学部を基盤とする大学院研究科さらに歯学部附属歯科衛生士専門学校から構成され、札幌あいの里地区と当別町の2つのキャンパスで学生および教職員、総勢約3,000名が活動しています。メインキャンパスは当別町の田園地帯に位置し、緑豊かな丘陵を背負い、前方には石狩平野が広がっています。この素晴らしい自然の中に都会的な施設を有する本学は英国のケンブリッジ大学や米国のアイビーリーグのように理想的な高等教育の場だといえます。

最近、我が国の大学における学生の多様化が進んでいるといわれます。本学では「学生中心の教育と患者中心の医療」という行動指針に基づき、学生の到達度に合わせた少人数チュートリアル教育とeラーニングシステムの導入、個別のきめ細かな指導・教育方針を徹底しています。「学生が教職員と接する機会を増やす・学生間で協力して行う学習を支援する・学生の主体的な学習を支援する・学習の進み具合を振り返らせる・学習に専念する時間を大切にさせる・学生に高い期待を寄せる・学生の多様性を尊重する」という松田一郎前学長の7つの提案を教職員一同が共有し実践しています。本学ではまた、社会の要望に応えるべく絶えず教育システムの改善・改革を行い、教育の質向上に向けた大学教育改革の取組を選定する文科省のGP「Good Practice (優れた取組)」プログラムの採択数は道内第1位です。とりわけ一昨年から任命された4名の学生キャンパス副学長(SCP)と協働し、学生力を生かした学生の自主的な活動の充実と教育力の向上を目指し活動中です。教職員と学生の協同作用による本学の地域貢献度は直近の3年間、全国の医療系大学の最上位です。

今までに本学は、歯科医師、薬剤師、看護師、福祉士、心理士、言語聴覚士などの専門職能人をはじめ、1万人以上もの卒業生を社会に送り出してきました。これらの諸先輩は、弱者への配慮の心をもつ明るく礼儀正しい医療人として地域医療に貢献し、あるいは確かな知識と幅広い教養を身につけた人間性豊かな社会人として活躍し、高く評価されています。この本学のブランドを大切にし、さらに強化していきたいと思います。
本学の教育・研究上の特色の一つに「21世紀の新しい健康科学」としての個体差健康・医療科学の構築と実践があります。病む人個々人に最も適正な医療を提供することで、個別化医療ともいわれるものです。ヒトの個体差は設計図であるゲノム・遺伝子と個体が置かれた種々の環境との相互作用で決定されます。北海道の防風林として見かけるポプラの木はその形がそれ以外の樹木とは全く違うようにポプラのゲノムによって設計されています。しかし一本のポプラは枝振りも高さも他のポプラとは微妙に違います。これは、設計図は同じなのに、生えている土壌や風の強さなどの環境の差が違いを現すのです。同様にヒトも一人一人顔かたちも性格も能力も異なる個性をもっています。個性の集合が多様性です。生物学的には多様性に富んだ集団は変化に強く、逆に遺伝的に均一な集団は脆弱なのです。医療人にとって大切なことは、ヒトの多様性を真に理解し、弱者である患者さん個々人の病気や悩みに対する支援につなげることです。

大学は高等学校までと違って、自ら考え行動し一定の到達点まで自己鍛錬するところです。日頃の勉学だけでなく、一斉に開花し心沸き立つ春やさわやかな夏には緑豊かなキャンパスでスポーツや文化サークル活動にいそしみ、そして寂しい枯葉の季節と厳しい冬にはこれからの人生の荒波に耐え得るような強い精神を養い、充実した悔いのない学生生活を送ってください。北海道医療大学は、医療人を目指す意欲的な皆さんの入学を待っています。