令和元年度卒業生へのメッセージ

 2020年3月に北海道医療大学を修了・卒業される612名の皆様おめでとうございます。大学院薬学研究科、歯学研究科、看護福祉学研究科、心理科学研究科、リハビリテーション科学研究科の46名は博士課程あるいは修士課程を修了し、博士・修士の学位を取得されました。さらに薬学部116名、歯学部55名、看護福祉学部153名、心理科学部48名、およびリハビリテーション科学部163名は、卒業を許可され学士となられました。歯学部附属歯科衛生士専門学校31名の皆様は本校を卒業し、専門士として晴れて社会に巣立つことになりました。
 昨今の新型コロナウイルス感染の広がりに鑑み、北海道医療大学は本年度の卒業式の開催を中止することに致しました。卒業式・学位記授与式は、学生生活における最も重要な節目にあたる式典であることは言うまでもありません。しかしながら、当大学では十分に考え話し合った結果、卒業生の皆さんが社会に出る前に新型コロナウイルスに感染するリスクは絶対に軽減しなければいけないとの判断により、卒業式の中止という苦渋の決断を下したわけであります。
 修了生・卒業生の皆様は、本学入学以来、勉学に専念され卒業の時を迎えられ、「21世紀を担う新医療人」としての専門的知識と医療技術をほぼ完璧に修得いたしました。その結果、すべての修了要件・卒業要件を満たして各学位を得たのですから、自信をもって堂々と社会へ巣立ち活躍してください。そして後輩たちのためにも社会においてその専門性を活かし、持てる力を存分に発揮してください。君たちがこれから入っていく医療界は日進月歩の世界であります。したがって卒業してからも学び続けることがきわめて重要であることを理解していただきたいと思います。北海道医療大学で修得した知識と技術を活かし、弱者を思いやりながら、地域社会や国際社会へ貢献するグローバルとローカルを併せ持ったグローカルな医療人を目指していただきたいと思います。今まで君たちへの支援と協力を惜しまなかったご両親、ご家族、友人、先輩・後輩、そして指導してくださった教員および職員に精一杯感謝の気持ちを表していただきたいと思います。
 本年の卒業式は新型コロナウイルス感染の予防のために中止となりましたが、皆さん方が当大学を立派な成績で卒業できたことに変わりはありません。4月からはぜひ強い心をもって自立し、社会人として活躍することを心より願っております。

令和2年3月吉日
北海道医療大学 学長
浅香 正博

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薬学部

今こそ、新医療人が活躍するときだ!

 卒業生の皆さん、ご卒業おめでとうございます。
 この度は、新型コロナウイルス感染症に伴う学位記授与式等一連の行事が中止になりましたことに対して、大変残念に思っております。卒業生の皆さんにとっては、長い学生生活の区切りであり、晴れがましい儀式に臨むことを楽しみにしていたと拝察いたします。まことに残念なことではありますが、ここに、薬学部卒業生の皆さんへメッセージを贈ることでご卒業のお祝いとさせていただきます。
 卒業生の皆さん、6年間ご苦労様でした。今、皆さんは激動の医療現場の扉を開き、その世界へ入ろうとしています。本学で学んだ様々な知識、技能、態度、そして本学で体験した様々な経験を生かして活躍されることを期待しております。
 皆さんが、本学に入学した時の自分を思い出してください。そして、その当時の自分が今の自分を見つめていると想像してみてください。おそらくは別人のような立派な医療人としての高度な能力が備わっている自分に感動と尊敬の念をいだくことでしょう。皆さんはそれを裏付けるだけの努力をしてきたのです。すなわち、医療薬学の基盤となる様々な分野の科学的理論の学習やそれらの集大成としての卒業研究、医療人としての素養を身につけるヒューマニズムや倫理観にかかわる学習と体験、実践能力を高める実務実習などです。6年の間には、いつも楽しいことばかりではなかったかと思います。そういうときであっても、皆さんは強い意志をもって、それを乗り越え今があるのです。
 お金や物は、時間が経過することで失われることもあります。しかし、皆さんが本学で受けた教育、経験は決して消えることはありません。無形の財産です。お金では買えない貴重な財産です。この財産を身につけることができたのは、ご自分の多大な努力はもちろん、皆さんのご家族、ご親類の方々、友人、6年間に出会った様々な人々、そして教職員のサポートがあったことを忘れないでください。この貴重な財産を心に留め、自信を持って、これから出会う様々なことに対処してください。
 日本の社会構造の急激な変化に伴い、法制度が変わったばかりでなく高度な医療技術開発により、薬剤師の主な役割は対物業務から対人業務へと大きく変わろうとしています。北海道医療大学が推進する「新医療人育成」に基づく教育を受けたことによって、皆さんはこれらの社会や医療環境の変化に対応できる新医療人としての能力を身につけているはずです。次々と立ちはだかる課題に、果敢にチャレンジしてください。きっと道が開けてくるでしょう。
 最後になりますが、医療はチームで遂行される時代になっています。患者さんはもとより、他職種の方々にも配慮し、連携をとって仕事を進めてください。多角的な視野で臨むことによってよりよい医療を提供することができます。皆さんが発揮する能力を多くの人が期待しています。
 皆さんのこれからのご活躍とご健勝を祈念しております。

薬学部長・薬学研究科長
和田 啓爾

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歯学部

歯学部卒業生の皆様へ

 令和元年度歯学部卒業生の諸君、ご卒業おめでとうございます。
 まずは、この言葉を皆さんに直接かけることができなかったことを非常に残念に思います。今年2月に入ってからの北海道におけるCOVID-19の感染拡大には驚くべきものがありました。歯科医師国家試験が終了した後であったことがせめてもの救いですが、その後数週間の間に状況が一変してしまいました。皆さんには感染拡大のために学位記授与式や謝恩会が中止となった年の卒業であったことが記憶に残ることになり、無念さは消えないと思いますが、この経験を胸に刻み、今後の医療人としての人生にそれを活かしてもらえればと思います。
 さて、皆さんは、卒業にあたって何を感じ、何を思っているでしょうか。終わり方が余りにも強烈であることから、暫くはそれが強調されるかもしれません。しかし、折につけ、歯学部での6年間を思い起こして下さい。入学直後から休む暇もなく連日の講義と実習に追われたこと、共用試験時に極度に緊張していたこと、臨床実習が始まり患者さんの表情に一喜一憂したこと、卒業試験・国家試験に向けた講義での膨大な問題数と覚えなければならない知識の量に愕然としたこと、そして、精魂使い果たした国家試験、全て一段落しました。ここまでこられたのも、皆さんの長年にわたる努力の賜物です。それを乗り越えた自信が今後のあらゆる困難に立ち向かってゆくための大きな糧となるはずです。その努力を称え、心からお祝いを申し上げます。また、それを支え続けてこられたご家族と関係者の皆様に深く感謝してもらいたいと思います。
 皆さんの卒業後の夢・希望はどのようなものでしょうか。これから40年余り、社会人として、そして歯科医師としての時間は充分あります。焦ることなく着実に一歩一歩進んでもらいたいと思います。嬉しいこと、悲しいこと、様々なことがあるでしょう。そんな時、頼りになるのが同級生です。成功、失敗、悩み、喜び、何でも言える同志がいることは心強いことです。時間をかけてさらなる結束を育んでいってもらいたいと思います。特に、今年の卒業生は、最後の感染症の拡大によって、これまで普通に行われてきたことが突然延期や中止をせざるを得ない状況になり、その原因となっている感染源の特徴が解らず、有効な検査法と確実な治療法が確立されていないことによる医療現場の困惑と社会の混乱を目の当たりにしました。医療人、国民、ヒトとして、このような感染症のOut Breakが、通常の社会活動の継続と発展に大きなチャレンジになりうることを十分に理解したことと思います。それは、我々教職員に関しても全く同じです。まずは、この感染症が終息して、皆さんとどこかでお会いできた時、あの時は大変だったね、と言える日が来ることを切に願っています。
 最後に、皆さんの今後益々のご発展とご健勝を祈念して、私の餞の言葉とします。

歯学部長・歯学研究科長
古市 保志

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看護福祉学部

卒業生へのメッセージ

 看護福祉学部、看護福祉学研究科の皆さん、卒業ならびに修了おめでとうございます。また、皆さんを常に温かく見守り、学生生活を支えてくださった、ご両親やご家族の皆さまにも、心よりお祝いを申し上げます。
 新型コロナウイルスの感染の拡大により、皆さんにとって人生の大切な節目である学位記授与式が中止になりました。皆さんやご家族はもちろんのこと、私たち教員も皆さんの晴れやかな姿を見ることができず、残念でなりません。
 学生生活を終える今、どのようなことを思い出すでしょうか。入学してから、たくさんの課題や困難にぶつかることもあったと思います。専門職業人を目指すうえで、自分と向き合い、進路に悩むこともあったでしょう。それらを乗り越え、人間的に大きく成長し、卒業を迎えることができた皆さんに、私たち教員は心から敬意を表します。
 皆さんの多くは、4月から、人々の健康と生活を支えるヒューマンケアの担い手として様々な場で活躍することとなります。卒業にあたり、私が皆さんに望むのは、人々の権利を尊重できる高い倫理観を持った専門職業人であれ、ということです。これは、看護福祉学部の両学科に共通する学位授与の方針(ディプロマ・ポリシー)の1つです。さらに、看護と福祉の専門職の職能団体で定められている倫理綱領にも明記されています。
 海外では、新型コロナウイルスに感染した患者さんをめぐり、偏見や不当な差別が問題になっています。また、感染の有無にかかわらず、アジア諸国の出身者ということだけで差別的な扱いを受けたという話も聞きます。
 身体的状況はもちろんのこと、人種・国籍・年齢・性別・職業・宗教・経済状況・社会的地位・文化の違いなどにかかわらず、すべての人間はかけがえのない存在として尊重されることを皆さんたちに深く認識していただきたいと考えます。皆さんたちはこれから、ケアの対象者として多様な人々とかかわることになります。自分の価値観との違いや相手に対する自己の負の感情に気づいた時にも誠実・公平であり続けることは、とても難しいです。しかし、ヒューマンケアの担い手であり専門職業人となる皆さんたちには常に高い倫理観が求められることを忘れないでください。
 日本では若い人たちが新型コロナウイルスの感染を広げている可能性が指摘されています。若い人たちは感染していても症状が出にくく、活発に行動し、感染リスクが高いといわれているライブハウスなど多くの人が集まるところに行きがちであるからです。極端なことを言うと、若い人は感染を広げる危険な存在になります。一般論としては理解できますが、本当にそうでしょうか。若い人に対する決めつけや偏見ではないでしょうか。よく考えてみると、若くなくても財力があって活動的な人もいるし、若くても活発に行動する余裕がない人もいます。皆さんたちのように感染防止の知識を持ち、節度を持った行動をとれる若い人もいます。皆さんたちには、一律にそして短絡的に決めつけることなく、公平な目で物事の本質を見極める力を持ち続けてほしいと願っています。
 最後になりますが、北海道医療大学の卒業生の一員であるという誇りを胸に、皆さんがそれぞれの場で生き生きと活躍することを心から祈念しています。

看護福祉学部長・看護福祉学研究科長
三国 久美

三国先生写真

【看護学科】

北海道医療大学 看護福祉学部 看護学科をご卒業される皆さんへ

 この度は、ご卒業おめでとうございます。
 新型コロナウイルスの影響により学位授与式が中止となり、皆さんに直接学位記をお渡しすることができず残念に思っています。

 今、皆さんはどのような思いでいるでしょうか。希望と夢で立つはずのスタートラインですが、いつもの年とは少し違っていますね。人々の健康と生活を守ることの大切さと難しさも実感していることでしょう。しかし、このような今だからこそ、皆さんの力が必要なのです。人々の命と健康と安寧にとって、看護の力がいかに大事なのか、感染症が拡大しているこの世界の状況から伝わってきます。
 皆さんが学んだ4年間は、皆さんの生涯にとって、かけがえのないものとなるはずです。大変な思いをして課題や実習に取り組めた自分の力を信じ、一緒に学んだ仲間との絆を糧に、どうぞ未来の可能性に向けて果敢に挑戦を続けてください。
 状況が落ち着いたら、ぜひ、皆さんの成長した姿を見せてくださいね。迷ったとき、苦しいとき、うれしいとき、いつでも顔を見せてください。大学は皆さんのホームとなって迎えたいと思っています。
 皆さんの今後のご活躍を心からお祈りしております。

令和2年3月吉日
看護学科長 竹生礼子

竹生先生写真

【臨床福祉学科】

北海道医療大学 看護福祉学部 臨床福祉学科をご卒業される皆さまへ

 卒業生の皆さま、ご家族の皆さま、ご卒業おめでとうございます。

 学位記授与式は、学生生活のみならず人生における大きな節目となる式典です。われわれ教職員一同は、卒業生の学生時代を振り返りその成長の軌跡を確認し喜び合う大切な機会として、いつも緊張感をもって臨んでまいりました。新型コロナウイルスの影響により、晴れの舞台として記憶に残る大切な式典を中止せざるを得なくなったことは遺憾の極みです。

 そこで、書面により、皆さまへの餞の言葉を贈ります。
 これまで、皆さまはヒューマンケアの専門職になるべく、日々の学業に精進してこられたと思います。いうまでもなく、専門職の英語表記はprofessionです。その原型となるprofessは、vocationに対する誓いや約束(声➡職業)を意味します。古典的な専門職といわれる医師・法律家・宗教家に共通する属性は、病める人や悩める人に寄り添う仕事であるということです。目の前の人の声に寄り添う仕事は、福祉現場で働く方のみならず、あらゆる分野で活躍される方に必要とされる専門性です。教職員一同は、皆さまが本学で培った専門性を社会のあらゆる分野で開花されんことを願ってやみません。

 皆さまの今後のご活躍を祈念しております。

令和2年3月吉日
臨床福祉学科教員一同を代表して
臨床福祉学科長 志水 幸

志水先生写真

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心理科学部

心理科学部臨床心理学科卒業生のみなさんへ

 このたび晴れて卒業を迎えられる卒業生の皆さんに心からお祝いを述べたいと思います。また、これまで見守ってこられたご父母、ご家族のお喜びもひとしおと推察いたします。4年の学業を終え、社会人1年生として仕事に就く人と大学院に進み学業を継続する人など進路はそれぞれ違いますが、学生時代に培った能力と経験を存分に発揮してください。臨床心理学科は、根拠に基づいた臨床心理学の実践を目指してきましたが、ここで学んだことは、皆さんの血となり肉となって医療関係職のみならず、公務員、福祉関係、一般企業で必ず役に立つものになっています。
 社会において求められているものは、大学で学んだ知識だけでなく、新たな課題を発見できる力や課題解決につながる創造力などであり、皆さんにはこれらの基礎的力がついています。加えて、大学時代の友人・先輩・後輩などとの人間関係は一生の財産です。私も大学を卒業して、もう40年になりますが、大学時代の友人との交流はずっと続いており、お互いに助け合っています。何かあっても電話やメール1つで、何でも相談できるような人間関係は、社会に出てからはなかなか作れるものではありません。大事にしてください。
 北海道医療大学は、4月からは皆さんの母校になります。卒業生である皆さんには今後母校として援助を惜しまないつもりです。また、皆さんも先輩として後輩の力になってあげてください。教育現場には「チーム学校」という言葉がありますが、これからは「チーム医療大」と名を変えて、熱く連携していきましょう。
 社会に出てからは、いろいろな困難が待ち受けており、自分の行き先について悩むことも多いことでしょう。このような場合にどうするかについて、トマス・カーラィルは次のような言葉を残しています。「我々にとって大切なことは、遠くにぼんやりと存在するものに目をやることではなく、手近にはっきりと存在することを実行することだ」と。まさしく至言と思われます。目の前に存在する義務を日々実行する。一日の枠の中で精いっぱい生きる。まずはこれです。今後の皆さんの人生がより良いものになることを祈って、はなむけの言葉にしたいと思います。卒業おめでとう。

心理科学部長・心理科学研究科長
中野 倫仁

中野先生写真

【臨床心理学科】

卒業おめでとう

 皆様、ご卒業おめでとうございます。臨床心理学科卒業生の名簿を前に、1人1人の顔を思い浮かべながらこれを書いています。

 年々歳々花相似  (ねんねんさいさい はなあいにたり)
 歳々年々人不同  (さいさいねんねん ひとおなじからず)

 これは、毎年、同じように美しい花が咲きますが、一年一年、そこに集う人々の顔ぶれは変わる。という意味の漢詩です。唐詩選の中にありました。この詩の意味や情感をこれほどまでに痛感する年は、またとないでしょう。私の人生の中で、卒業式が行われなかったことはありませんでした。誠に思いもかけない事態であり、ただひたすら、驚いています。最後に会ったのがいつだったのかも曖昧なまま卒業の日を迎えることとなりました。

 2020年度より日本の教育は学習指導要領を大改訂し、まったく新しい道に進もうとしています。学んだことを人生や社会に活かそうとする力や、未知の状況にも対応できる思考力・判断力・表現力の育成に本腰を入れることになります。まさにその矢先、というか始まる前に、未知の状況がやってきました。おいおい、ちょっと待ってくれよと思いますが、私はそれほど心配しておりません。臨床心理学科卒業生はすでに『生きる力』を身につけ、社会に貢献する人間性を涵養していると思うからです。コロナ騒動が起きてまもなく、私はメールやSNSを使って学生諸君の点呼を取り始めました。その返事の多くはおのおのの健康を知らせるのみならず、他者への思いやり、私へのねぎらい、現代風のユーモアに富んだ、ユニークなメッセージで満ちあふれました。いやあ元気だなあ!嬉しかったです!医療大心理、健在なり!!

 しばらくして、私の研究室に問い合わせがありました。一斉休校の合間に分散登校や試験登校をするのだが、子供のメンタルサポートをどうしたらよいかという問い合わせです。旧知の校長や、教育委員会の幹部達から、複数のメールや電話をもらいました。そこで、本学卒業生の1人が開発した災害時のこころのチェックリストを紹介し、それがいま全道内の学校に無償で配布されています。コロナいじめなどが起きないように、具体的な指導の方法を準備しておくことは大事です。加えて、上述の点呼の時の様子等も伝えました。正しい知識やスキルを伝えることは大事だが、再会を喜び、ユーモアを忘れず、ともに仲間であることを確かめ合う行為こそ人のこころを助ける、私はそのことを改めてうちの心理の学生から学びました、と。

 社会は災難に見舞われていますが、見ていてください、心理学を学んだ皆さんは必ずその社会の一助になります。家族や友人、社会に対して、あなたたちの個性を十分に発揮してよりよい人生を過ごしてください。卒業式のない卒業式になったけれど、本当に卒業おめでとう!
 末筆になりましたが、保護者の皆様のご支援に深く感謝申し上げます。ありがとうございました。

臨床心理学科長
冨家 直明

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リハビリテーション科学部

今、まさに船を漕ぎだそうとする君たちへ

 卒業生の皆さん、ご卒業おめでとうございます。
 学位記授与式(卒業式)は、皆さんをプロフェッショナルとして社会に送り出す重要な式典でした。
 しかし、COVID-19による肺炎拡大を受けて、皆さんを感染リスクから守らなければならないという立場から、残念ですが中止となりました。
 今回の新型ウィルスは、感染力が非常に強いこと、軽症や無症状でも感染を広げる可能性があること、現時点では治療法がみつかっていないこと、高齢者や有病者の致死率が高いことが特徴です。
 感染を受けない方法として、あるいは感染しても発症しない方法として、連日、新聞やテレビ、ネットで報道されていますが、中には間違った方法を推奨する内容も含まれています。このような膨大な情報の中から私たちは何を信頼し、どこに立脚して行動すべきでしょうか。
 このことは、実に私たち医療人には、日々刻々と変化する疾病構造の動き、予防や治療医学の進歩と適用の拡大、社会のニーズや価値観の変化に対して、常にアンテナを張り、信用に足る情報をより分け、自分たちのできるところから対象者に対して実践していくという、当たり前のスタンスが強く求められています。
 その上で、感染リスクを恐れて引きこもりがちになった方たち、特に体力・筋力・免疫力の低下した高齢者、あるいは脳血管障害や心不全などで身体や生活に不自由を抱える方たちに対し、私たちがこれまで学んできたリハビリテーション医学の知識や技術、そして多くの方たちと連携しながら地域の方たちの日常を取り戻していくチーム医療の実践力を、今こそ生かしていくべき機会なのではないでしょうか。
 今、日本は新型コロナウィルス肺炎の蔓延により、生命と生活、地域が危険と破たんにさらされるという未曽有の危機に直面しています。
 また中国からの帰国者や医療支援に向かった医療関係者らに、社会から偏見と差別の目が向けられていることもご存知かと思います。そう言えば、日本は過去に“結核”が不治の病(やまい)であった時代にも全く同じことが起きていました。
 皆さんが医療の現場に立つということは、そのようなさまざまな問題に直面しながらも誠実に向き合う覚悟を持つということです。
 暗闇の、しかも大変な荒波の中に船をこぎ出すような今の状況ですが、皆さんは、これまでのたくさんの学びの中で科学的根拠に基づいた医療の実践と、多職種連携を可能にする医療コミュニケーション能力という素晴らしい"海図“を手にしています。
 しかし、その海図はどんどん古くなってしまいますので、明日からは皆さんの学びと実践を通して更新していかなくてはなりません。そして、その能力も身に付けています。
 もし航路に迷うことがあったら、母校に足を運んでください。私たちは、みなさんにとって最良の灯台となるでしょう。
 皆さんのプロフェッショナルへの船旅の成功を、心からお祈りしています。

リハビリテーション科学部長・リハビリテーション科学研究科長
泉 唯史

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【理学療法学科】

理学療法学科を卒業される皆さんへ

 理学療法学科を卒業される皆さん、ご卒業、誠におめでとうございます。本当であれば、3月20日の卒業式の際に皆さんに直接お伝えしようと準備していましたが、それが適いませんので、原文そのままでここにお伝えいたします。

 今日、この日に4期生となる皆さんが、北海道医療大学理学療法学科を卒業します。皆さんはこの理学療法学科で指導者の先生、友人、先輩、後輩など、多くの人と出会い・知り合い、そして切磋琢磨して本日を迎えられました。また、長い間皆さんを温かく支えて下さった、ご両親やご家族の皆様にも、心からお祝いを申し上げます。
 卒業される皆さんはいま、どのような気持ちでこの式に臨んでいるでしょうか。4年間通った・そして4年間を過ごした当別の大学キャンパスで過ごした日々を思い起こして下さい。楽しい思い出とともに、苦労したこと、困難にぶつかったことなど、苦い思い出も数多くあったことと思います。それらを乗り越え、本日の卒業式を迎えられた皆さんは、入学した時と比べて、はるかにたくましく、また人間的にも大きくなったことを実感していると思います。そのような皆さんに、私は大いに敬意を表したいと思います。
 高校とは異なる80分という長い時間の講義に対する戸惑い、なかなか覚えられない筋肉の起始部や停止部、上手く当てられないゴニオメーター、緊張で声も手も震えたOSCE、長期間の臨床実習、そして年が明けてからの国家試験に向かっての不安な日々。多くの不安や焦りの中で、ゆっくりとではありますが、一歩ずつ今日まで歩んできたのです。これらはまさしく皆さんの日々の積み重ねの成果だと思います。しかし、その道のりの中を一人の力で歩んできたのではないということを忘れないでください。皆さんの保護者の方々や教員はもちろん、事務の方々、図書館の方々、食堂や売店の方々、掃除のおばさん、守衛さん、講義や演習でお世話になった外部の講師の方々や当事者の方々。フィールドワークやふれあいスポーツ大会でお世話になった当別町役場の方や社会福祉協議会の方々、高齢者クラブの方々、そして、臨床実習先でお世話になった指導者の方々や担当させて頂いた患者さんや利用者の方々など、多くの方々の支えが皆さんの今日に繋がっています。皆さんの卒業が間近となった3月に入ると、関係する方々から、「もう1期生の卒業から3年が経つのですね…」とか「寂しくなりますね」と声を掛けて頂きました。皆さんが思い悩んだ時、皆さんを見守ってくれた沢山の方々の顔を思い浮かべて下さい。きっと元気になるはずです。
 さて、これから皆さんは、理学療法士として、或いは理学療法の知識や技術を有した人間として、それぞれが社会の一員として、置かれた場所で役割を果たすこととなります。そんな中で、伝えたいことが3つあります。
 一点目は、「自分の役割を果たす」ということです。恐らく、皆さん方が就職して、理学療法士として仕事を始めたとしても、他の諸先輩方には遠く及ばないことでしょう。場合によっては患者さんや利用者の方から不安視されるかもしれません。しかしながら1年目には1年目の役割があります。それは自己研鑽するということです。自分の力量をしっかりと見定めて、技術や知識を高めるということです。皆さんがこの大学に入学する時に立てた「理学療法士になる」という目標から「より良い理学療法士になる」という目標に切り替えて欲しいと思います。ご存知かもしれませんが、理学療法士は年間に約1万人づつ増えています。そんな中で自分の立ち位置にしっかりと根を張り、自己研鑽した者だけが、最終的には残って行くのではないかと思っています。
 二点目は、「自分が所属する組織や社会或いは国家があなたのために何をしてくれるかを考えるのではなく、あなたが組織や社会或いは国家のために何ができるかを考える」ということです。そのためには、専門職としての主体性が常に皆さんには求められます。皆さんが一人一人の方々に大切に関わり、その結果を積み重ねることで、組織や社会を変えていく可能性もあるのです。制度や社会に振り回されたり、諦めたりするのではなく、常に自分に何が求められているのか、何が出来るのかを大きな視点で考え行動して下さい
 そして三点目ですが、「皆さん方自身が日々の生活に幸せを感じ続ける」、ということです。私たちの仕事は、どのような形であれ、対象となる方々が住み慣れた地域の中で幸せに過ごすことを支える仕事だと思います。そのためには、まずは自分が日々の生活の中で小さな幸せを感じられるようになって欲しいと思うのです。自分自身にそのような感覚を持ち合わせていない状況の中で、皆さんが関わることになる方々の幸せを考えることなど難しいと思うのです。そして、幸せになるための第一歩は、当たり前のことに感謝するという事だと思っています。朝、目覚めた後に、痛みや転倒転落の心配もなく「スッ」と起き上がれる幸せ。日々、社会の中で役割が与えられている幸せ。実は、日々の日常にたくさんの幸が普通に存在しているのではないかと思うのです。そう考えると、幸せな状態に「なろう」としてなるものではなく、日々の生活で「幸せ」を如何に感じることが出来るか、という気がするのです。そのことを感じ取れる人は、その当たり前の幸せが「病気や障がい」によって当たり前ではなくなってしまった方々に関わる際に役立つと強く思っています。

 これからの皆さんの長い人生の幸を願って、最後にもう一度心からお祝いを申し上げます。
 皆さん、ご卒業、誠におめでとうございます。新しいステージでの皆さんのご活躍を祈っています。

令和2年3月吉日
理学療法学科長
鈴木 英樹

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【作業療法学科】

卒業生への祝辞 ~対象者をみるために~

 みようとする構えとみるための知がなければ患者さんは見えません。
 中央講義棟10階の窓から南を見て「あれが恵庭岳だ」と指し示すことが出来るひとは多くありません。昔札医大で教鞭を執っていた作業療法士(現新潟在住)に10階からの景色を見せたところ「ほほう、ここから恵庭岳が見えるんだ」とおっしゃいました。老年の域に入ってから自転車を始めた活動的な方ですから、札幌在住時に恵庭岳に登ったことがあるのでしょう。
 山の姿を見て山の名を言えるのは、その山に登るだけでなく周辺の山々に登った経験があること、山の地形を地図で読めること、等の経験と知識が必要です。
 対象者さんをみるためには同様に、疾患の治療経験があること、同じ疾患の患者を複数みて個体差を経験していること、患者の生活背景とその現病歴をよく知っていること、等の経験と知識が必要です。
 しかし、大切なことは別にあります。山に登りたいと言う気持ちがなければ、誰も登山はしません。同様に対象者さんのことをよくみようとする構えがなければ、対象者さんはみえません。
 皆さんたちのみるための知は、これからも伸びていくでしょう。忘れて欲しくないのはみようとする構えを維持し続けることです。この構えを持っていれば、対象者さんがよくみえ臨床の仕事を楽しくやっていくことができます。

2020年3月吉日
作業療法学科長
岩瀬 義昭

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【言語聴覚療法学科】

言語聴覚療法学科を卒業される皆様へ

 ご卒業おめでとうございます。学科教員を代表して、心よりお祝い申し上げます。
 みなさんは、ここに1つの大きな節目を迎えられました。すぐに仕事を始められる方、あともう少し勉強を続けられてから仕事につく方がいらっしゃると思いますが、皆さん個々人の個性を活かし、実力発揮されることを期待しております。
 これからどのような医療機関に就かれるかによって、仕事の内容は少しく異なるとは思いますが、仕事を始めるにあたっては、まず体調管理に気を配りながら、ご自身のスキル向上に励まれるようお願いいたします。たまには大学にも顔をだしていただければとも思います。
 本年2月に仙台で勉強会があり、私も参加したのですが、その際、昨年卒業され、北海道を離れて東北で仕事をされている言語聴覚療法学科の同窓生にお会いすることができました。同窓生から声をかけていただいたこと、そして意欲的に勉強されていることを知り、とても嬉しく思いました。これからは、みなさんとも同じように医療機関で、また勉強の場でお会いできることを楽しみにさせていただきます。

言語聴覚療法学科長
中川 賀嗣

中川先生写真

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歯学部附属歯科衛生士専門学校

プロの医療人として

 34期生の皆さん、ご卒業おめでとうございます。全員揃って卒業し、近日合格発表がある歯科衛生士国家試験でも、それぞれの自己採点ではこれまで以上の成績を挙げましたね。本番に強い皆さんを校長として大変誇りに思います。本来であれば卒業式および謝恩会で、バッチリおしゃれした皆さんの前で直接お祝いの言葉を伝えたかったのですが、このような状況になり本当に残念に思っています。しかし、本校を立派な成績で卒業した皆さんは、4月からはプロの医療人として患者さんと直接接する特別な存在です。新型コロナウィルス感染症の蔓延という非常事態であるからこそ、感染した方やその家族が抱いている不安や心配、そして現場で戦っている医療関係者の苦労を思い、医療人としてぐっと堪えてください。
 歯科衛生士という職業は、今一番HOTな職業であるといっても過言ではありません。う蝕、歯周病はもとより、感冒、インフルエンザ、誤嚥性肺炎などの細菌性肺炎、そして新型コロナウィルス感染症など、全身的な影響のある感染症の大多数は口腔を介して感染します。その口腔の健康管理のスペシャリストである歯科衛生士は、地域の方たちの口腔内を清潔に保つことで様々な疾病予防を行い、さらに病院等施設の感染対策を担う専門家として多くの医療機関から必要とされています。皆さんには、このような重要な責務があると自覚し、研鑽に励んでください。そして、一番大切なことは、患者さんやその家族の方たちに優しく接してください。どんなに知識や技術があっても、優しさがなければ一流でもプロでもありません。ご家庭の教育のおかげで、皆さん全員が既に素晴らしい優しさを持っています。新人歯科衛生士として、忙しい毎日になることでしょうが、優しさだけは先輩に負けないようにしてください。
 これまで皆さんが沢山の苦労と努力を費やしてきたことは、我々教員一同が一番よく知っています。皆さんがそれぞれの場で活躍することは間違いありませんが、それよりも我々教員一同が願うことは皆さんの幸せです。これからの皆さんに待っている輝かしい未来を謳歌するためにも、日々充実した生活を営み、是非是非幸せになって下さい。もし一生懸命頑張ってもうまくいかないことや、どんなに考えてもどうしたらよいか分からないことがあれば、いつでも学校に連絡してください。皆さんの相談に対応できるよう、我々教員も皆さんに負けないよう研鑽を続けます。皆さんの明るい笑顔を想像しながら、お祝い言葉を記します。「卒業おめでとう!大変よくできました!」。

北海道医療大学
歯学部附属歯科衛生士専門学校
校長 齊藤 正人

齊藤先生写真

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